樽前山花日記
樽前山で見られる季節ごとの花々をまとめました。
お花の辞典のように利用できる、ポケットサイズの本です。
新沼 友啓 文・写真有限会社一耕社
発行2005年7月17日
A6判 143ページ
税込1,300円(ネット販売はここに送料を加えた価格となっています)
樽前山で見られる季節ごとの花々をまとめました。
お花の辞典のように利用できる、ポケットサイズの本です。
新沼 友啓 文・写真有限会社一耕社
発行2005年7月17日
A6判 143ページ
税込1,300円(ネット販売はここに送料を加えた価格となっています)
山田香織(紙の街の小さな新聞社ひらく代表)
苫小牧で長く暮らした釧路公立大学名誉教授で国文学者の森山弘毅さん(87)=東京都在住は本著で、戦中、戦後に体験した回想を記した。
「普通のこと」こそ、残りにくいものだ。本著は、あの時代の「普通」を浮かび上がらせている。
これまで、戦争の時代を生きた人たちに「本当に、自分の子どもが戦争に行き、死んで、万歳と思っていたんですか」と聞きたかった。市井の人たちの「感覚」や時代の空気感をつかみきれずにきたためだ。
そういう視点から本著は、「子どもの目線」からみた、そのことの一端が分かる1冊になっている。森山氏は1937年生まれ。
戦中のことを書いた20ページに渡る「『国民学校』一、二年生の頃」では、7歳頃の記憶をたどっているのだが、当時、森山氏は美唄市にある三菱美唄炭鉱の山奥にあった学校に通っており、終戦を翌年に控えた時期の日本の学校の様子や、子どもたちの様子がよくわかる。
子どもたちに無意識のうちに刻まれていくものの恐ろしさ、教育の重要性…。森山氏は戦後、教科書の黒塗りも体験している。「万葉集」など日本の歌の機微に通じた森山氏だからこそ、普通の人が見逃してしまいそうな「普通」のこと、この時代の空気感を、五感を通して感じられる文章になっている。
本著の最後の章は筆者が大学時代に受講した最晩年の知里真志保教授による講義を受けた時の受講ノートを読み解いた「知里真志保教授『晩年の講義』-受講ノートから窺えるもの―」を収録。アイヌ差別に対する知里教授の静かな怒りを講義の中で直に感じ取った筆者の記録だ。
本の問い合わせ先は一耕社 電話0144(75)6790。